今週の注目5社:宇宙作業自動化ロボット / レクリエーション予約 / AI動画広告 / 地域密着型コワーキング / Bluetooth衛星通信
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「宇宙作業自動化ロボット」Icarus Robotics
日本語読み:イカロスロボティクス
カテゴリ:HW/宇宙
ラウンド:Seed VC ($6.1M)
主な投資家:Soma Capital, Xtal, Massive Tech Ventures, Nebular
AIを搭載した宇宙作業自動化ロボット。
宇宙空間で宇宙飛行士が多くの時間を費やす単純作業を自動化する作業ロボットを開発するスペーステックスタートアップ。国際宇宙ステーション(ISS)に到着する補給物資などの開梱をはじめとする単純作業を2本のロボットアームやセンサーを搭載したロボットで自動化することで、宇宙飛行士が重要な実験や研究に時間を費やせるようになるという。2027年初頭のローンチに向け、現在開発が進められている。
2024年創業、本社はニューヨーク。Soma Capital等から今回調達した$6.1Mは、引き続き開発費用に活用する予定。
2.「レクリエーション予約」Rec
日本語読み:レック
カテゴリ:App/公共
ラウンド:Series A ($11M)
主な投資家:Crosslink Capital, Joe Montana, Kelvin Beachum, Kevin Durant, Larry Fitzgerald, Long Journey Ventures, Marquee Ventures, NFX, Precursor Ventures
AIを搭載したレクリエーション予約アプリ。
地域団体が管理する公園やテニスコートなどのレクリエーション施設、各種アクティビティの検索や予約を簡素化するアプリを開発するレクリエーションテックスタートアップ。住民は予約可能な時間帯を検索して会場やレッスンを予約したり、地域で開催されるイベント情報をすぐに見つけることが可能。すでに50以上のコミュニティ(公共団体など)と提携している。Joe MontanaやKevin Durantなどのアスリートも出資する注目スタートアップ。
2022年創業、本社はサンフランシスコ。Crosslink Capital等から今回調達した$11Mは、サービスの拡大に活用する予定。
3.「AI動画広告」Creatify AI
日本語読み:クリエイティファイエーアイ
カテゴリ:Marketing/動画
ラウンド:Series A-II (NA)
主な投資家:Comcast Ventures
AIを活用した動画広告制作プラットフォーム。
AIを活用し、ソーシャルメディアマーケティング向けに数十本の動画広告を数分で生成するプラットフォームを開発するアドテックスタートアップ。商品のURLを貼り付けるだけで、1000以上のリアルなAIアバターを用いて、5~10個のUGC(User Generated Contents)動画広告を数秒で自動生成してくれるという。すでにAlibabaやComcastをはじめ、1万以上のチーム、100万人以上のマーケターに利用されている。
2023年創業、本社はカリフォルニア州マウンテンビュー。Comcast Ventures等から今回調達した資金は、サービスの拡大に活用する予定。
4.「地域密着型コワーキング」Switchyards
日本語読み:スウィッチヤーズ
カテゴリ:Service/コワーキング
ラウンド:Unattributed VC-II ($12.51M)
主な投資家:Bullpen Capital
自宅の近隣を重視した地域密着型コワーキングスペース。
職住近接をコンセプトに住宅街の近隣に設置された会員制のコワーキングスペース(ワーククラブ)を展開するスタートアップ。通勤時間の短縮および24時間年中無休のサービスで、数時間程度の仕事がしやすい環境を提供。価格は12ドルで8日間利用でき、月額100ドルを支払えばすべての拠点にアクセスできる。元々学校や倉庫、ガレージ、教会だった施設をリノベーションする形で現在34拠点を展開しており、今後は200拠点まで拡大予定という。
2016年創業、本社はジョージア州アトランタ。Bullpen Capital等から今回調達した$12.51Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。
5.「Bluetooth衛星通信」Hubble Network
日本語読み:ハブルネットワーク
カテゴリ:HW/衛星通信
ラウンド:Series B ($70M)
主な投資家:Marc Weiser, Mike Farley, Ryan Swagar, Tom Gonser, Tuff Yen, Y Combinator
衛星ネットワークを利用したBluetooth接続サービス。
携帯電話の電波が届かない場所でも、Bluetooth対応のデバイスであればワイヤレス技術を利用してグローバルな接続を提供する衛星ネットワークを構築するスタートアップ。ハードウェアを変更することなく、海や砂漠、国立公園などの地球上のあらゆる場所でもグローバルな接続が可能という。すでに数百万台のデバイスを持つ10社以上のパイロット顧客を抱えている。Y Combinatorが主催する2022年冬のバッチにも参加した注目スタートアップ。
2021年創業、本社はシアトル。Y Combinator等から今回調達した$70Mは、引き続き開発費用に活用する予定。