今週の注目5社:AI認知症治療 / 自律型レーザー兵器 / AIファーマー / 次世代AIブラウザ / 次世代ニコチン

September 18, 2025 Article-Show on Top-ja 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「AI認知症治療」NewDays

日本語読み:ニューデイズ
カテゴリ:Service/ヘルスケア
ラウンド:Seed VC ($7M)
主な投資家:General Catalyst, Madrona Venture Group

AIを活用した認知症治療プログラム。

軽度認知障害や認知症患者向けにAIコンパニオンを活用した治療プログラムを開発するヘルスケアテックスタートアップ。認知機能専門医による定期的な遠隔診療に加え、担当の臨床医から毎週届けられる「Sunny」と呼ばれるAIコンパニオンとのパーソナライズされた脳エクササイズに取り組むことで、言語能力や記憶力の向上、社会的孤立の防止などの効果が得られるという。Amazonの元幹部Babak Parvizが創業したことでも注目されている。

2024年創業、本社はシアトル。General Catalyst等から今回調達した$7Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。

2.「自律型レーザー兵器」Aurelius Systems

日本語読み:オーレリウスシステムズ
カテゴリ:HW/防衛
ラウンド:Seed VC-II ($10M)
主な投資家:Draper Associates, General Catalyst

自律型レーザー兵器の開発。

ドローンによる脅威に対応するための低コストかつ高出力のレーザーシステムを開発する防衛テックスタートアップ。遠隔操作を必要としない完全自律型で、センサーでドローンをリアルタイムに識別・追跡し、高出力レーザーにより数秒で排除することが可能という。移動車両に備え付けたり、基地などに設置することも可能。ドローン戦争への対抗策として、量産型のレーザー兵器システムの提供を目指している。

2024年創業、本社はサンフランシスコ。General Catalyst等から今回調達した$10Mは、チームの拡大および製品開発に活用する予定。

3.「AIファーマー」Orchard Robotics

日本語読み:オーチャードロボティクス
カテゴリ:HW/アグリテック
ラウンド:Series A ($22M)
主な投資家:Quiet Capital, Shine Capital, Contrary, General Catalyst, Howard Lerman, Mythos Ventures, Nico Rosberg, Ravelin Capital, Valyrian

カメラシステムを活用したAIファーマーの開発。

現場レベルの正確な農業データ不足を解消すべく、あらゆるトラクターや農機具に取り付け可能なAI搭載カメラシステムを開発するアグリテックスタートアップ。「FruitScope Vision」と呼ばれるカメラシステムで何百万枚もの画像をキャプチャし、AIを活用して農場全体の木々や植物の生育状況を把握・分析することで農家は適切な意思決定を下すことが可能という。創業者のCharlie Wuは、ピーターティールが設立した「Thiel Fellowship」に選出されている。

2022年創業、本社はサンフランシスコ。Quiet Capital等から今回調達した$22Mは、チームの拡大に活用する予定。

4.「次世代AIブラウザ」The Browser Company

日本語読み:ブラウザカンパニー
カテゴリ:SaaS/ブラウザ
ラウンド:M&A
主な投資家:Atlassian

次世代AIブラウザの開発。

デザイン性の高い「Arc」やAIブラウザ「Dia」を開発するスタートアップ。会話型インターフェースで直感的な操作が特徴的なAIブラウザ「Dia」は、URLではなく自然言語で指示を出すと自動でウェブを検索し、複数の情報源から適切な情報を返してくれる。今回、プロジェクト管理ツール「Jira」を開発するAtlassianによって買収された。今後は、ナレッジワーカー向けの次世代AIブラウザの開発に向けて準備を進めていくという。

2019年創業、本社はニューヨーク。今回Atlassianに買収された。買収額は$610M。

5.「次世代ニコチン」Sesh Products

日本語読み:セシュプロダクツ
カテゴリ:Commerce/タバコ
ラウンド:Series A ($40M)
主な投資家:8VC, Troy Link, Austin Post, Electric Feel Ventures, Thomas Pentz

電子タバコに代わる次世代ニコチンの開発。

植物(タバコ)を原料としない、化学的に合成された高品質なニコチンを配合した次世代ニコチンパウチを開発するスタートアップ。ミントやカプチーノなどのさまざまなフレーバーが用意され、パウチを上唇の後ろに当てるだけで最大30分間効果が持続するという。すでに米国とカナダの5000店舗以上で販売されている。煙や唾液が出ないニコチン製品を求める成人消費者の増加により、ニコチンパウチ市場は今後急成長が予測されている。

2020年創業、本社はテキサス州オースティン。8VC等から今回調達した$40Mは、生産規模の拡大に活用する予定。

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