今週の注目5社:貨物版Uber / スマートマットレス / AI家事アシスタントアプリ / 自動運転配送ロボット / 防衛向け自律飛行貨物機

September 2, 2025 Article-Show on Top-ja 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「貨物版Uber」Oway

日本語読み:オーウェイ
カテゴリ:Service/物流
ラウンド:Seed VC ($4M)
主な投資家:General Catalyst, Chris Howard, Darwinian Group, First Order Fund, Pathbreaker Ventures, Phosphor Capital, Soma Capital, Wayfinder Ventures, Y Combinator, güil Mobility Ventures

貨物向けのライドシェアプラットフォーム。

AIを活用し、積載率が50%程度の大型トラックと荷主をマッチングすることで配送コストを削減するライドシェアサービスを提供するスタートアップ。ユーザーは郵便番号を入力するだけで見積もりを受け取れ、注文から1時間以内に荷物が集荷される仕組み。効率的な目的地のトラックをマッチングさせるため、翌日配送も可能という。現在、7州でサービスを展開し、1万台以上のトラックを抱えている。Y Combinatorが主催する2024年夏のバッチにも参加した注目スタートアップ。

2023年創業、本社はサンフランシスコ。General Catalyst等から今回調達した$4Mは、サービスの拡大に活用する予定。

2.「スマートマットレス」Eight Sleep

日本語読み:エイトスリープ
カテゴリ:HW/スリープテック
ラウンド:Series D ($100M)
主な投資家:Charles Leclerc, Founders Fund, HSG, Valor Equity Partners, Y Combinator, Zak Brown

睡眠の質を向上させるスマートマットレスの開発。

マットレスの温度をパーソナライズして快適な温度に調整したり、高さを微調整することで自動的にいびきを軽減するスマートマットレス「Pod」を開発するスリープテックスタートアップ。心拍数や呼吸数をはじめとする睡眠時のデータをトラッキングして睡眠の深さを分析(スコア化)してくれる。今後は、更年期障害や睡眠時無呼吸症候群の治療など、医療分野への展開を拡大するという。Y Combinatorが主催する2015年夏のバッチにも参加した注目スタートアップ。

2014年創業、本社はニューヨーク。Founders Fund等から今回調達した$100Mは、製品開発および海外展開の加速に活用する予定。

3.「AI家事アシスタントアプリ」Ohai.ai

日本語読み:オーハイエーアイ
カテゴリ:App/家事
ラウンド:Seed VC-V (NA)
主な投資家:Assia Grazioli-Venier, Muse Capital, Rachel Springate, Abby Miller Levy, Abby Wambach, Amy Griffin, Bright Ventures, Eniac Ventures, Hannah Bronfman, Jenny Mollen, Lavinia Errico, LifeX Ventures, Melvin Rodriguez, Mindy Kaling, Monique Rodriguez, NEA, Olivia Munn, Sarah Harden, Wisdom Ventures

AIを搭載した家事アシスタントアプリ。

毎日のToDoリストやスケジュール管理、リマインダー機能など、家庭内のオペレーションを効率化するAIアシスタントを開発するスタートアップ。学校の年間スケジュールを自動的にカレンダーに追加したり、1週間の食事プランを提案して買い物リストを作成し、Instacartに送信してくれるという。ベビーシッターや介護者のマッチングサービスを手掛ける「Care.com」創業者のSheila Lirio Marceloが創業したことでも注目されている。

2021年創業、本社はニューヨーク。Muse Capital等から今回調達した資金は、サービスの拡大に活用する予定。

4.「自動運転配送ロボット」Vayu Robotics

日本語読み:バーユロボティクス
カテゴリ:HW/モビリティ
ラウンド:M&A
主な投資家:Serve Robotics

道路脇を自律走行する都市型配送ロボット。

高価なLIDAR技術を必要としない低コストかつ高品質なセンシング技術を利用した自動配送ロボットを開発するモビリティスタートアップ。道路を時速約30kmで走行し、最大約45kgの荷物を運ぶことが可能という。Velodyneの元CEOが創業したことでも知られている。2021年にUberからスピンオフし、AIを搭載した小型の自律型歩道配送ロボットを開発するServe Roboticsは、今回の買収を通じて、AIを活用したラストワンマイル配送機能の強化を狙うという。

2022年創業、本社はカリフォルニア州パロアルト。今回Serve Roboticsに買収された。

5.「防衛向け自律飛行貨物機」Grid Aero

日本語読み:グリッドエアロ
カテゴリ:HW/防衛
ラウンド:Seed VC ($6M)
主な投資家:Calibrate Ventures, Ubiquity Ventures, Boost VC, Calm Ventures, Commonweal Ventures

防衛向けの低コストかつ長距離飛行可能な自律飛行貨物機。

空のピックアップトラックを目指し、「Lifter Lite」と呼ばれる自律飛行貨物機を開発する防衛テックスタートアップ。貨物専用に設計され、パイロットなしで飛行する航空機は数千ポンドの貨物を搭載したまま、数千マイルもの距離を航続可能という。台湾有事などの際に、低コストの自律飛行貨物機を艦隊のように投入することで、前線への物資供給網として期待されている。今回の資金調達を機に、ステルスモードを脱却。

2024年創業、本社はカリフォルニア州サンレアンドロ。Calibrate Ventures等から今回調達した$6Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

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