今週の注目5社:住宅所有者向け会員制リワード / 歯科向けAIエージェント / AI検索最適化 / スポーツベッティング / AR工場ガイド
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「住宅所有者向け会員制リワード」Mesa
日本語読み:メサ
カテゴリ:Service/金融
ラウンド:Seed ($24M)
主な投資家:Lowe’s, Paramount Residential Mortgage Group, Trinity Capital
住宅所有者向けの会員制プラットフォーム。
住宅所有者向けに設計された会員制リワードプラットフォームを運営するフィンテックスタートアップ。会員は「Mesaクレジットカード」により、毎月の住宅ローンの支払いや住宅関連支出、日用品の購入などに応じてポイントを獲得できる。また、新規住宅ローンを組む際や借り換え時にもポイントが付与される「Mesa Mortgage」など、住宅購入にかかる費用において特典やリワードとなるポイントを受け取り換金することができる仕組み。
2023年創業、本社はテキサス州オースティン。Lowe’s等から今回調達した$24Mは、引き続き製品開発に活用する予定。
2.「歯科向けAIエージェント」Avora
日本語読み:アボラ
カテゴリ:SaaS/歯科
ラウンド:Seed VC (NA)
主な投資家:Carolina Research Ventures, Y Combinator
デンタルクリニック向けのAIエージェント。
デンタルクリニックのオペレーションを効率化するAIエージェントを開発するスタートアップ。患者の治療計画や治療記録のレポートに加え、治療が不完全であったり衛生管理が不十分な患者に対して、パーソナライズされたフォローアップなどを行うことで、オペレーションの効率化並びに収益改善をサポートする。すでに約100のデンタルクリニックに導入されている。Y Combinatorが主催する2024年秋のバッチにも参加した注目スタートアップ。
2024年創業、本社はサンフランシスコ。Y Combinator等から今回調達した資金は、サービスの拡大に活用する予定。
3.「AI検索最適化」Profound
日本語読み:プロファウンド
カテゴリ:Marketing/AI
ラウンド:Series B ($35M)
主な投資家:Sequoia Capital, Khosla Ventures, Kleiner Perkins, Saga, South Park Commons
AI検索を最適化するマーケティングプラットフォーム。
ChatGPTをはじめとするAI検索エンジンにおける企業(ブランド)の可視性を分析し、最適化するためのプラットフォームを開発するAIスタートアップ。同社の「Answer Engine Insights」を使用するとAI検索エンジンに特化したコンテンツをワンクリックで作成できるという。すでにRamp、US Bank、Indeed、DocuSign、Chimeといった企業を顧客に持ち、500以上の組織に導入されている。
2024年創業、本社はニューヨーク。Sequoia Capital等から今回調達した$35Mは、引き続き製品開発に活用する予定。
4.「スポーツベッティング」Novig
日本語読み:ノヴィグ
カテゴリ:Service/スポーツ
ラウンド:Series A ($18M)
主な投資家:Forerunner Ventures, Gaingels, NFX, Perceptive Ventures, Y Combinator
スポーツにおけるP2P取引プラットフォーム。
NFLやNBAなどのスポーツにおける手数料無料のP2P取引プラットフォームを運営するスポーツテックスタートアップ。従来のスポーツベッティングとは異なり、ハウスを相手に賭けるのではなく、友人などの他のユーザーと直接取引する仕組みのため、手数料や偏ったオッズなどの不透明なリスクを心配する必要がない。また、ユーザーの調査や知識に基づき、自らオッズを設定できる。Y Combinatorが主催する2022年夏のバッチにも参加した注目スタートアップ。
2021年創業、本社はニューヨーク。Forerunner Ventures等から今回調達した$18Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。
5.「AR工場ガイド」Squint
日本語読み:スクイント
カテゴリ:SaaS/AR
ラウンド:Series B ($40M)
主な投資家:Technology Crossover Ventures, The Westly Group, Menlo Ventures, Sequoia Capital
AR技術を活用した工場サポートプラットフォーム。
ARおよびAIを活用して工場の標準的な作業手順をデジタル化し、現場作業員が直感的に作業できる環境を提供するプラットフォームを開発するファクトリーテックスタートアップ。スマホで動画を取りながら作業手順をデジタル化でき、新人作業員の研修や現場での運用、メンテナンスなどの日常業務をより効率的かつ安全に行うことができる。今後は「エージェンティック製造」の実現に向け、AIエージェントの開発に着手するという。
2021年創業、本社はサンフランシスコ。Technology Crossover Ventures等から今回調達した$40Mは、サービスの拡大に活用する予定。