今週の注目5社:AI旅行代理店 / メール処理効率化 / 極超音速ミサイル / HRジェネラリスト / ロボット向け汎用AIモデル

July 15, 2025 Article-Show on Top-ja 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「AI旅行代理店」CoInvent AI

日本語読み:コインベントエーアイ
カテゴリ:App/旅行
ラウンド:Seed VC ($3M)
主な投資家:Montage Ventures, Peak XV Partners, South Park Commons

生成AIを活用したパーソナル旅行代理店。

生成AIを活用し、ユーザーの興味に沿ってパーソナライズされた旅行プランを提案してくれるアシスタントアプリを開発するトラベルテックスタートアップ。「Airial」と呼ばれる旅行代理店アシスタントは、ホテルやフライトの予約、旅行先でのアクティビティを一ヶ所で管理できるだけでなく、お気に入りの旅行動画やTikTok・Instagramの投稿内容を即座に旅行プランに変換し、カスタマイズされた旅程を提案してくれるという。

2023年創業、本社はサンフランシスコ。Montage Ventures等から今回調達した$3Mは、引き続き製品開発に活用する予定。

2.「メール処理効率化」Superhuman

日本語読み:スーパーヒューマン
カテゴリ:App/メール
ラウンド:M&A
主な投資家:Grammarly

AIを活用したメール処理効率化アプリ。

ユーザーが日々大量に受け取るメールの処理を高速化・効率化し、生産性を向上させることができるAIアシスタントアプリ。受信トレイ内を整理し、重要度や緊急度を勘案して優先順位付けしてくれるだけでなく、下書きの作成や必要に応じて自動的にメールを返信してくれる。メール処理に費やす時間を1人あたり毎週4時間節約することが可能という。価格は1ユーザーあたり月額30ドル〜。

2015年創業、本社はサンフランシスコ。今回Grammarlyに買収された(買収金額は非公表)。

3.「極超音速ミサイル」Castelion

日本語読み:カステリオン
カテゴリ:HW/防衛
ラウンド:Series B ($350M)
主な投資家:Altimeter Capital, Lightspeed Venture Partners, Battery Ventures, The Pritzker Group

極超音速兵器の開発。

極超音速兵器(ミサイル)を手頃な価格かつ迅速に開発・製造するディフェンス(防衛)テックスタートアップ。すでに国防総省と連携し、国家安全保障にとって重要な技術であるマッハ5以上の極超音速ミサイルシステム「Blackbeard」の配備を進めており、2026年内にプロトタイプ、2028年の納入を目指して開発が進められている。スペースXの元幹部によって設立されたことでも注目されている。

2022年創業、本社はカリフォルニア州トーランス。Altimeter Capital等から今回調達した$350Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

4.「HRジェネラリスト」Wisq

日本語読み:ウィスク
カテゴリ:SaaS/HR
ラウンド:Series A-II ($15M)
主な投資家:Norwest Venture Partners, Shasta Ventures, True Ventures

AIを搭載したHRジェネラリストの開発。

人事業務に特化したエージェント型AIプラットフォームを開発するHRテックスタートアップ。「Harper」と呼ばれるAI HRジェネラリストは、24時間365日休むことなく従業員からの人事関連の問い合わせに自動的に対応してくれると同時に、業務負荷を80%以上削減してくれるという。人事担当者は「Harper」のやり取りをリアルタイムにモニタリングでき、必要に応じて介入することも可能。

2022年創業、本社はカリフォルニア州レッドウッドシティ。True Ventures等から今回調達した$15Mは、製品開発およびチームの拡大に活用する予定。

5.「ロボット向け汎用AIモデル」Genesis AI

日本語読み:ジェネシスエーアイ
カテゴリ:HW/ロボット
ラウンド:Seed VC ($105M)
主な投資家:Eclipse, Khosla Ventures, Bpifrance, Eric Schmidt, HongShan, Xavier Niel

ロボット向けの汎用AIモデルの開発。

ラボでの作業から家事まで、あらゆる肉体労働(反復作業)を自動化する汎用的なロボット基盤モデルの構築を目指すスタートアップ。物理世界を正確にモデル化できる独自の物理エンジンを使用して合成データを生成し、迅速にトレーニングする点が特徴。「無限の肉体労働を解き放つ」という使命を掲げ、汎用ロボットの開発を目指している。今回の資金調達を機に、ステルスモードを脱却。

2024年創業、本社はカリフォルニア州パロアルト。Eclipse等から今回調達した$105Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

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