今週の注目5社:オペレーション効率化ツール / 住宅エネルギー評価キット / オンデマンド動物病院 / 脱炭素化真空断熱ガラス / STEM教育キット

November 21, 2024 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。

1.「オペレーション効率化ツール」Read AI

カテゴリ:SaaS/業務
ラウンド:Series B ($50M)
主な投資家:Smash Capital, Goodwater Capital, Madrona Venture Group

AIを活用したオペレーション効率化ツール。

生成AIを活用し、オンライン会議やメッセージツール、メール全体のワークフローを最適化するプラットフォームを開発するスタートアップ。Microsoft TeamsやZoom、Google Meetなどで開催された会議内容を2分間のハイライト動画に編集したり、重要なトピック・アクション項目をリスト化してくれる。会議内容に加え、Slackをはじめとするメッセージツールのスレッドを要約してメールの下書きにも適宜反映してくれるという。直近1年間でアクティブユーザーは720%増と急成長を遂げている。

2021年創業、本社はシアトル。Smash Capital等から今回調達した$50Mは、引き続き製品開発に活用する予定。

2.「住宅エネルギー評価キット」HomeBoost

カテゴリ:HW/ホーム
ラウンド:Seed VC ($4M)
主な投資家:Gigascale Capital, Incite Ventures, True Ventures

住宅のエネルギー効率を評価するDIYキット。

住宅所有者向けに、住宅のエネルギー効率を評価し、冷暖房や照明による光熱費を節約するためのパーソナライズされた洞察を提供するスタートアップ。アプリをダウンロードし、窓・ドア・壁・天井などのエネルギー漏れを発見するサーマルカメラやブラックライトを使用して住宅内をスキャンする仕組み。所要時間は30分程度で、数日以内に専門家から、断熱材の不足やLED電球への交換など、具体的なレポートが提供される。価格は99ドル。

2023年創業、本社はサンフランシスコ。True Ventures等から今回調達した$4Mは、チームの拡大に活用する予定。

3.「オンデマンド動物病院」Petfolk

カテゴリ:Service/ペット
ラウンド:Series C ($36M)
主な投資家:Deerfield Management, Cutting Horse, Idea Farm Ventures, Movendo Capital, Parkview International, White Star Capital

クリニックとバーチャルケアを組み合わせたオンデマンド動物病院。

最先端の医療設備を備えたクリニックと24時間年中無休のアプリベースのバーチャルケアを組み合わせた「コネクテッドケア」モデルを展開するペットケアサービス。199ドルのメンバーシップ料金を支払うと、無制限の検査に加え、24時間年中無休の医療サポートチームとのチャット、ワクチン接種や健康診断のリマインドメッセージなどを受け取れる。現在19ヶ所のクリニックを運営し、2025年末までに40ヶ所に拡大する予定という。

2020年創業、本社はノースカロライナ州シャーロット。Deerfield Management等から今回調達した$36Mは、サービスエリアの拡大に活用する予定。

4.「脱炭素化真空断熱ガラス」LuxWall

カテゴリ:HW/マテリアル
ラウンド:Series B ($51M)
主な投資家:Climate Investment, Sustainable Impact Capital, 2150, Baruch Future Ventures, Breakthrough Energy, Carbon Equity, Khosla Ventures, Prelude Ventures, The Nature Conservancy

脱炭素化を促進する真空断熱ガラス。

建物のエネルギー消費と炭素排出量を削減するガラスベースの透明断熱ソリューションを開発するマテリアルテックスタートアップ。特許取得済みの「Enthermal」と呼ばれる真空断熱ガラスは、二重窓などの従来製品の4〜5倍の断熱性を持ち、建物の暖房コストを最大45%、冷房コストは最大20%削減できるという。既存の窓枠に後付けできるため、ビルをはじめとする建物の脱炭素化の促進が期待されている。

2020年創業、本社はミシガン州イプシランティ。Climate Investment等から今回調達した$51Mは、新設した工場の生産量拡大に活用する予定。

5.「STEM教育キット」LINGO

カテゴリ:Contents/教育
ラウンド:Seed VC ($2.25M)
主な投資家:Pinnacle Private Ventures, 1863 Ventures, Joy Johnson, Sequoia Capital

STEM教育を楽しく学ぶことができるキットの開発。

将来必要とされるSTEM(科学・技術・工学・数学)を楽しく学ぶことができ、実践的なプロジェクトベースの学習(PBL)キットを提供するエドテックスタートアップ。コーディングキットでは、例えば、自動運転車に搭載されている技術と同様の障害物を検知して回避するセンサーを学習者が独自に構築することで、問題解決能力および自信を高めることができるという。元NASAのロケット科学者が創業したことでも注目されている。

2020年創業、本社はバージニア州アーリントン。Sequoia Capital等から今回調達した$2.25Mは、サービスの拡大に活用する予定。

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