今週の注目5社:ヘッドフォン型BCI / プライシングAI / 本人確認サービス / がん再発検査リキッドバイオプシー / 乳房炎検出センサー

May 10, 2023 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら

1.「ヘッドフォン型BCI」Neurable

カテゴリ:HW/BCI
ラウンド:Unattributed VC (NA)
主な投資家:Global Brain

ヘッドフォン型BCIの開発。

脳波を活用したヘッドフォン型のブレイン・コンピュータ・インタフェース(BCI)を開発するニューロテックスタートアップ。AIを活用した脳波データの抽出や解析アルゴリズムの開発に加え、非侵襲型でユーザーの集中力や生産性を向上させるスマートヘッドフォンを開発中。集中力を高める楽曲の選定や、脳波からユーザーの集中度を測定し、着信やメール通知をオフにする機能も提供。ミシガン大学からのスピンオフ。

2016年創業、本社はボストン。Global Brain等から今回調達した資金は、引き続き開発費用に活用する予定。

2.「プライシングAI」Luca

カテゴリ:SaaS/AI
ラウンド:Seed VC ($2.5M)
主な投資家:Menlo Ventures, Soma Capital, Y Combinator

AIを活用した価格設定プラットフォーム。

小売業者向けに、AIを活用した価格設定ツールを開発するリテールテックスタートアップ。過去の販売データや在庫データ、競合他社の価格動向などを解析し、適切な価格帯を提示してくれるという。Uberのダイナミックプライシングチームに所属していたメンバーが創業。Y Combinatorが主催する2023年冬のバッチにも参加した注目スタートアップ。

2022年創業、本社はサンフランシスコ。Menlo Ventures等から今回調達した$2.5Mは、チームの拡大に活用する予定。

3.「本人確認サービス」IDPartner

カテゴリ:Enterprise/サイバーセキュリティ
ラウンド:Seed VC ($3.1M)
主な投資家:Abstract Ventures, Aleo, Circle Ventures, Correlation Ventures, Firsthand Ventures, Foundation Capital, Success Venture Partners

オンライン上の本人確認をサービスとして提供するプラットフォーム。

銀行などの信頼性の高い金融機関が、ユーザーの本人確認プロセスをサービスとして提供することができるプラットフォーム。ユーザーはオンライン上でのプライバシー保護や身元を証明するために、金融機関での本人確認をそのまま他のサービスで再利用(転用)することが可能。2022年にスタンフォード大学発のアクセラレータ「StartX」にも参加した注目スタートアップ。

2021年創業、本社はサンフランシスコ。Abstract Ventures等から今回調達した$3.1Mは、サービスの拡大に活用する予定。

4.「がん再発検査リキッドバイオプシー」Foresight Diagnostics

カテゴリ:Biotechnology/ヘルスケア
ラウンド:Series B ($58.75M)
主な投資家:Agent Capital, Bluebird Ventures, Civilization Ventures, Foresite Capital, Pear VC, Stanford University, University of Colorado Healthcare Innovation Fund

がんの再発を検査するリキッドバイオプシーの開発。

再発を引き起こす可能性がある微小残存病変 (MRD) を測定するための新しいリキッドバイオプシー検査プラットフォームを開発するヘルスケアテックスタートアップ。従来の検査よりも感度が大幅に高く、がん再発の初期兆候をこれまでよりも200日早く捉えることが可能という。スタンフォード大学も出資者に名を連ねる。

2020年創業、本社はオーロラ(コロラド州)。Foresite Capital等から今回調達した$58.75Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

5.「乳房炎検出センサー」EIO Diagnostics

カテゴリ:Biotechnology/アグリテック
ラウンド:Series A ($1.7M)
主な投資家:SOSV

乳牛の乳房炎を早期に検出するシステム。

高度なセンサー技術とAIによる分析を組み合わせ、乳房炎をリアルタイムに検出する装置を開発するアグリテックスタートアップ。「UdderHealth」と呼ばれる乳房炎検出システムは、酪農家が牛に直接触れることなく乳房や搾乳したミルクに症状が現れる数日前に感染の兆候を検出可能という。これにより、人件費および治療時間や抗生物質の使用を削減し、牛乳の品質改善に繋げることができる。

2017年創業、本社はリンカーン(ネブラスカ州)。SOSV等から今回調達した$1.7Mは、サービスの拡大に活用する予定。

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