今週の注目5社:グリーン水素 / バーチャルトイ / AI英会話アプリ / 宇宙プロジェクト管理SaaS / ウイルス清浄機

July 6, 2022 今週の注目スタートアップ

一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。

1.「グリーン水素」Electric Hydrogen

[Service/クリーンテック] Electric Hydrogen
Series B ($198M) Breakthrough Energy Ventures, Capricorn Partners, Cosan, Energy Impact Partners, Equinor Ventures, Fifth Wall Ventures, Honeywell Ventures, Mitsubishi Heavy Industries, Prelude Ventures, Rio Tinto Group, S2G Ventures, and The Climate Pledge

グリーン水素の開発。

水をクリーンエネルギーで電気分解し、二酸化炭素を排出せずに水素を製造する水電解装置を開発するクリーンテックスタートアップ。化石燃料に依存せずに水素を製造することで、温室効果ガスの総排出量の1/3を占める鉄鋼や物流業界などの脱炭素化が期待されている。AmazonのThe Climate Pledge、ビルゲイツのBreakthrough Energy Venturesなどが出資する注目スタートアップ。

2021年創業、本社はネイティック(マサチューセッツ州)。Fifth Wall Ventures等から今回調達した$198Mは、パイロットプロジェクトおよび製造設備の建設に活用する予定。

2.「バーチャルトイ」OnChain Studios

[Others/NFT] OnChain Studios
Series A ($23M) Acrew Capital, Adriana Cisneros, Andreessen Horowitz, Animoca Brands, CoinFund, Dapper Labs, Draper Associates, Flamingo Capital, Mark Kingdon, Mattel, Miami Angels, and Sound Ventures

NFTを活用したバーチャルトイを開発するスタジオ。

「Cryptoys」と呼ばれるバーチャルトイ(玩具)を開発するエンタメスタートアップ。ユーザーは「Cryptverse」と呼ばれる仮想空間でバーチャルペットとインタラクティブに対話をしたり、ゲームやアクティビティを通じてスキルを習得しレベルアップしたりできるという。また、アイテムやアクセサリーなどでカスタマイズも可能。バービー人形などを有する世界的な玩具メーカー「Mattel」との提携も発表している。

2021年創業。Andreessen Horowitz等から今回調達した$23Mは、サービスの拡大に活用する予定。

3.「AI英会話アプリ」Speak

[App/エドテック] Speak
Series A ($19M) Founders Fund, Khosla Ventures, Sam Altman, and Undisclosed Angel Investors

AIを活用した英会話アプリ。

音声認識技術を活用した英会話アプリで、リアルタイムに人と英会話をするではなくAIチューターと話す仕組み。日常で使う会話のパターンを練習することができ、他のアプリと比べて大量の英語を話すことができるという。また、AIチューターが即座にフィードバックをしてくれる。現在は韓国でサービスを提供しているが、日本やアメリカにも進出予定という。

本社はサンフランシスコ。Founders Fund等から今回調達した$19Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

4.「宇宙プロジェクト管理SaaS」Epsilon3

[SaaS/宇宙] Epsilon3
Series A ($15M) Lux Capital, MaC Venture Capital, Moore Strategic Ventures, and Y Combinator

宇宙プロジェクトのマネジメントプラットフォーム。

衛星の設計やロケットの製造、打ち上げテストの運用など、宇宙プロジェクトに特化したプロセスを一元管理できるプラットフォームを開発するスペーステックスタートアップ。すでに、Rocket Lab、Virgin Galactic、Sierra Space、U.S. Space Forceなどを顧客に持ち、宇宙産業のオペレーションシステムの構築を目指している。Y Combinatorの2021年夏のバッチに参加した注目スタートアップ。

2021年創業、本社はロサンゼルス。Lux Capital等から今回調達した$15Mは、エンジニアの採用に活用する予定。

5.「ウイルス清浄機」Molekule

[HW/クリーンテック] Molekule
Unattributed VC ($22M) Foundry Group

ウイルスを分解する空気清浄機の開発。

従来のフィルターより1/1000も小さな物質を除去できるPECOフィルターを搭載したウイルスを分解する空気清浄機の開発。「空気清浄機のテスラ」とも呼ばれ、タッチパネルをタップするだけで速度を変更したりと操作がシンプルであることに加え、花粉やハウスダストなど粒子の量を測定して、その結果をリアルタイムに表示してくれる。スマホのアプリとも連携し、リモートでの操作も可能。価格は約8万円〜。

2014年創業、本社はサンフランシスコ。Foundry Group等から今回調達した$22Mは、サービスの拡大に活用する予定。

 

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