今週の注目5社:旅行AIエージェント / 高級レストラン予約 / クラウドAIデータ / 衛星農地管理 / 民間月宇宙船

January 19, 2017 今週の注目スタートアップ

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「旅行AIエージェント」Lola Travel

2017-01-1901

[App/旅行] Lola Travel Company
Series B (Jan 9, 2017; $15M) Accel Partners, CRV and General Catalyst Partners

旅行AIエージェントアプリ。

チャット形式で、旅行エージェントと会話ができるアプリ。AIを活用しながら、ホテル、レストランなどのレコメンデーションを行ってくれる。ホテルの予約代行は無料、飛行機の予約代行は$25かかる。

2016年5月にローンチ。創業者は、Kayakの共同創業者。今回のValuationは$90M。今回調達した資金で、今年の春に新しいアプリをリリースする予定だと言う。

2.「高級レストラン予約」Resy

2017-01-1902

[App/レストラン] Resy
Series A ($13M) AirBnB, First Data, Lerer Hippeau Ventures and RSE Ventures

ハイエンドなレストランの席が予約できるアプリ。

モバイルアプリからレストランの予約が手軽にできる。現在、高級なレストランのみ1,000店舗に対応している。幅広いレストランをカバーし、40,000店舗に対応しているOpenTableと差別化を図っている。顧客の嗜好にあったレストランのみがキュレーションして表示される。

今回Airbnbと資本提携した。4月からは、Airbnbのアプリからもレストラン予約ができるようになる。本社はNY。社員は30名。今回の資金は、対応店舗の拡大および機能の拡大に利用すると言う。

3.「クラウドAIデータ」Mighty AI

2017-01-1903

[Saas/データ] Mighty AI
Series B ($14M) Accenture Ventures, Foundry Group, Google Ventures, Intel Capital, NEA

AIをトレーニングするためのクラウドソーシングのサービス。

様々なプラットフォームにアップされている写真、動画、音声などの意味をAIに教えると言うタスクを、クラウドワーカーを使って提供している。Microsoft、Pinterest、IBMなどがクライアント。世界155カ国に10万人のクラウドワーカーを抱えている。

2014年にシアトルで設立。今回、Intel及びAccentureと資本提携。このサービスを「Training Data As A Service」と名付け、共同でマーケティングしていくという。今回調達した資金は、データサイエンティストなどの人材採用にあてると言う。

4.「衛星農地管理」FarmLogs

2017-01-1904

[Saas/農業] FarmLogs
Series C ($22M) Hyde Park Venture Partners, Naspers Ventures, Sam Altman and SV Angel

衛星などの各種データを活用し、農業を支援するソリューション。

衛星、天気、土壌など幅広いデータを取り込み、売上予測、天候などのリスク管理、などの機能を農家に提供している。問題を事前に予測し、スマホアプリにアラートが届く。これまでに、巨大な農場の中でピンポイントで虫が発生している場所を発見し、害虫の拡大を防いだケースや、灌漑設備の異常を早期に発見し、被害が拡大する前に防いだケースなどがあると言う。

現在、10万人の農家、60百万エーカー(全米の20%に相当)の小麦やトウモロコシ向けの農地で利用されていると言う。基本機能は無料、分析の自動化やアラート機能などを1エーカーあたり$2.5で提供している。社員は70名。今回調達した資金は人材採用にあてると言う。

5.「民間月宇宙船」Moon Express

2017-01-1905

[HW/衛星] Moon Express
Series B – II ($20M) Autodesk, Collaborative Fund, Founders Fund and Undisclosed Investors

世界で初めての民間による月への宇宙船の飛行を計画している。

昨年、米国政府から民間として初めて月への渡航許可を受けており、今年世界で初めて民間として月に宇宙船を飛ばす計画がある。短期的には、1兆ドル分の資源が眠っていると言われる月表面の鉱石などを持ち帰ることを目指している。将来的には、研究者、学生、企業、研究団体などが手軽に月に行ける時代を切り開き、月を8つ目の地球の大陸としたいと意気込んでいる。

2010年にFloridaで設立。今回調達した資金は、オペレーションやテスト、開発、打ち上げ費用などに充てられる予定。

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