今週の注目5社:非接触心拍センサー / ファイナンスBot / ファンアプリ / ライドシェア / 相乗り通勤
今週も一週間の資金調達のニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。
1.「非接触心拍センサー」Sensifree
[HW/ヘルス] Sensifree
Series A ($5M) TransLink Capital and UMC Capital
「非接触で心拍が常時測定」できるセンサーデバイス。
従来の接触型のセンサーとは異なり、電磁センサーであるため、常時皮膚に接触させなくても心拍が測定できる。出資を受けているSamsungのウェアラブル製品などにすでに活用されており、現在は非接触の「血圧センサー」なども新たに開発しているという。
消費電力も低く、防水性も高いことから、ウェアラブルのみならず、洋服に織り込んだコネクテッドアパレルなどへの活用も検討されている。
2.「ファイナンスBot」Penny
[App/金融] Penny App
Seed VC ($1.2M) Social Capital
「個人向け金融アドバイス」アプリ。
収入や支出、その変化や相対比較などに基づいて、パーソナライズされたアドバイスをしてくれるBotアプリ。チャット形式だが、ユーザが入力に困る「自由入力」形式ではなく、「アンケート」形式の質問を採っており、簡単なやりとりでアドバイスをもらえるようになっている。
現在は、iOSおよびAndroidアプリのみが提供されているが、将来的にFacebook Messgengerなど他のプラットフォームへの展開も検討しているという。
3.「ファン専用アプリ」Victorious
[Saas/Video] Victorious
Series B ($25M) Dentsu Ventures, Kleiner Perkins Caufield & Byers, Marker and Redpoint Ventures
YouTuberや大手ブランドが「ファン向けのアプリ」を作るためのプラットフォーム。
ファンと交流ができるアプリを簡単に立ち上げられるプラットフォームで、これまで100以上のアプリが開発されている。「セレブとファン」そして「ファン同士」が簡単に交流できる仕組みとなっている。単なる「動画視聴」などにこだわらず、「体験、交流にフォーカス」をしているのが特徴だという。これまでに制作したアプリのうち、15アプリが各カテゴリーのTop50にはいるなど成功を納めているという。
今回は、既存の有力VC KPCBなどに加え、日本から電通なども投資をしている。今後、積極的に海外展開を進めるという。
4.「ライドシェア」UBER
[Service/車] Uber
Corporate Minority (N/A) Toyota
言わずと知れた「世界最大のライドシェア」スタートアップ UBER。
今回、世界最大の自動車メーカーToyotaから出資を受け入れ、戦略的資本提携を発表しました。今後、UBERの運転手は、UBER経由でToyotaの車をリースすることができ、そのリース代をUBERから得る報酬から差し引いて支払うことができるようになります。
今回の提携は、ライバルのLyft(GMから出資)、Didi(Appleから出資)などの最近の動きに応じたものと考えられています。今後、様々な国でライドシェアの共同トライアルや、ドライバー向けのアプリの共同開発などに取り組むとされています。
5.「相乗り通勤」Scoop
[Service/車] Scoop Technologies
Seed VC – II ($5.1M) BMW i Ventures, Index Ventures, Signia Venture Partners and Workday Ventures
近所に住む人や同僚と「カープール(相乗り通勤)」ができるアプリ。
企業や自治体向けに、簡単にカープールができる仕組みを提供し、一人乗り自動車で通勤する車を減らすことができるアプリ。Cisco やWorkdayなどの大手企業もすでに活用している。朝と夜別々の組み合わせを選ぶ、距離や時間などで自動的にマッチングする、などの機能が提供されている。
現在は、シリコンバレー地域のみで運営。今回BMWのCVCである iVenturesから出資を受けている。