今週の注目5社:オンデマンド給与支払アプリ / オールインワンバックオフィスSaaS / オンラインフォトスタジオ / 依存症治療アプリ / 都市交通データ分析
一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、注目の米国スタートアップを5社厳選して紹介します。バックナンバーはこちら。
1.「オンデマンド給与支払アプリ」Clair
カテゴリ:App/金融
ラウンド:Series B ($175M)
主な投資家:Thrive Capital, Kairos HQ, Upfront Ventures, Pathward
給与をオンデマンドで受け取ることができるアプリ。
ギグワーカー向けに給料日よりも前にオンデマンドで支払うことができるアプリを開発するフィンテックスタートアップ。従業員はシフトが終了すると手数料なしでアプリ内で給与を受け取ることができる。また、デビットカードが付与され、アプリを通じた支払いでキャッシュバックが受けられたり、貯蓄機能も提供。すでに5万人を超えるギグワーカーに利用されているという。
2019年創業、本社はニューヨーク。Thrive Capital等から今回調達した$175Mは、引き続き製品開発に活用する予定。
2.「オールインワンバックオフィスSaaS」Collective
カテゴリ:SaaS/金融
ラウンド:Series B ($50M)
主な投資家:Better Tomorrow Ventures, Expa, General Catalyst, Gradient Ventures, Innovius Capital, QED Investors, The General Partnership
フリーランス向けのバックオフィス業務効率化プラットフォーム。
フリーランスなどの自営業向けに、オールインワンのバックオフィスプラットフォームを提供するフィンテックスタートアップ。会社の設立や、簿記などの会計業務、給与計算などの人事業務、申告などの税務業務など、バックオフィス業務全般をAIを活用してサポートしてくれる。すでに数千人に利用されており、ウェイティングリストは10万人を超えるという。
2019年創業、本社はサンフランシスコ。General Catalyst等から今回調達した$50Mは、サービスの拡大に活用する予定。
3.「オンラインフォトスタジオ」Soona
カテゴリ:Service/写真
ラウンド:Series B-II ($2.6M)
主な投資家:Bain Capital Ventures, Union Square Ventures
EC向けのオンラインフォトスタジオ。
D2CブランドなどのEC事業者向けに、HPやマーケティング素材用に活用する写真を撮影してくれるバーチャルフォトスタジオサービスを展開するリテールテックスタートアップ。モデルや小道具、撮影シーンなども豊富に用意されている。オンラインでリアルタイムの撮影会に参加できるため、シーンや小道具の変更などのリクエストも可能。価格は写真1枚39ドル〜購入できる。
2018年創業、本社はデンバー(コロラド州)。Union Square Ventures等から今回調達した$2.6Mは、サービスの拡大に活用する予定。
4.「依存症治療アプリ」Affect Therapeutics
カテゴリ:App/ヘルスケア
ラウンド:Series A ($16M)
主な投資家:Artis Ventures, AlleyCorp, City Light Capital, LifeArc Ventures, Samsung NEXT, What If Ventures
依存症の克服に特化したデジタル治療アプリ。
マリファナやコカインなどの薬物やアルコール依存症に苦しむ患者向けに、デジタル治療プログラムを開発するヘルスケアテックスタートアップ。認知行動療法を駆使し、患者が健康的な生活を継続することに対してインセンティブ(報酬)が支払われる仕組み。アプリを通じた専門家によるカウンセリングや、治療の進捗状況などもトラッキング可能。すでに数千人の治療に利用されているという。
2020年創業、本社はマクリーン(バージニア州)。Artis Ventures等から今回調達した$16Mは、全米へのサービスエリア拡大に活用する予定。
5.「都市交通データ分析」Urban SDK
カテゴリ:SaaS/モビリティ
ラウンド:Seed VC-IV (N/A)
主な投資家:Govo Venture Partners, Deepwork Capital, Florida Opportunity Fund, Techstars, venVelo
都市交通に関連するデータ分析プラットフォーム。
都市計画などを担う地方自治体向けの都市交通データ分析プラットフォームを開発するモビリティテックスタートアップ。カスタマイズされたGIS(Geographic Information System)データのマッピングや、分析結果の可視化を通じてスマートシティ計画の推進をサポートしている。2020年にはTechstarsが主催する「Smart Mobility Accelerator」にも選出された注目スタートアップ。
2018年創業、本社はジャクソンビル(フロリダ州)。Govo Venture Partners等から今回調達した資金は、サービスエリアの拡大に活用する予定。
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