今週の注目5社:ウェルビーイングプラットフォーム / VR手術トレーニング / チャイルドケアマッチング / デスクレスワーカー管理SaaS / アフリカ向けKYC

July 21, 2021 今週の注目スタートアップ

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「ウェルビーイングプラットフォーム」Thrive Global

[SaaS/ウェルビーイング] Thrive Global
Series C ($80M) Owl Ventures, Mamoon Hamid, Institutional Venture Partners, Jazz Venture Partners, and Goldman Sachs Asset Management

従業員のメンタルヘルスを改善するウェルビーイングサービス。

ストレスや燃え尽き症候群などを防ぎ、従業員のメンタルヘルスや職場での生産性を向上させるノウハウを提供する行動変容サービス。同社のThrive’s Microstepsは、科学に裏打ちされたアプローチで心身ともに健康的な行動習慣を定着させることが可能。アクセンチュアやウォルマートなどの大手企業を顧客に持ち、コールセンターの従業員から多国籍企業の幹部まで、40ヶ国以上、100を超える組織の従業員に利用されている。ハフィントンポストの創設者であるArianna Huffingtonが創業したことでも知られている。

2016年創業、本社はニューヨーク。Owl Ventures等から今回調達した$80Mは、引き続きサービスの拡大に活用する予定。

2.「VR手術トレーニング」Osso VR

[SaaS/ヘルスケア] Osso VR
Series B ($27M) GSR Ventures, Kaiser Permanente Ventures, OCA Ventures, Leslie Ventures, Scrum Ventures, SignalFire, and Anorak Ventures

VRを活用したバーチャル手術トレーニング。

VRヘッドセットを利用して、外科医が3D空間で医療機器を操作しながら何度も手術のトレーニングが行うことができるプラットフォーム。コンテンツは10の専門分野にわたり、100以上のモジュールを提供。外科医の手術スキルも評価してくれる。今後は助手も含めた複数の外科医が共同作業しながらトレーニングができるマルチプレイヤー機能も追加予定。Johnson&Johnson、Stryker、Smith&Nephewなどの大手医療機器メーカーと提携している。弊社も出資する注目スタートアップ。

2016年創業、本社はサンフランシスコ。GSR Ventures等から今回調達した$27Mは、引き続き製品開発に活用する予定。

3.「チャイルドケアマッチング」Otter

[Marketplace/チャイルドケア] Otter
Series A ($23M) Sequoia Capital, Andreessen Horowitz, Thrive Capital, and Abstract Ventures

在宅での育児サービスを提供するマッチングプラットフォーム。

保育を必要とする人と、在宅で子育てができる専業主婦・主夫を繋ぐマッチングプラットフォーム。子供の特徴や育児スタイル、保育が必要な時間などを共有するとマッチングされる仕組み。コロナ禍でニーズが急拡大し、これまで7000世帯に保育サービスを提供し、保育者は合計$20Mの報酬を得ているという。現在、シカゴとニューヨークでサービスを展開している。

2020年創業、本社はニューヨーク。Sequoia Capital等から今回調達した$23Mは、チームの拡大に活用する予定。

4.「デスクレスワーカー管理SaaS」Skedulo

[Enterprise/HR] Skedulo
Series C ($75M) SoftBank Group

デスクレスワーカー向けのオペレーション管理プラットフォーム。

ドライバーや清掃員、訪問診療の医師、直近ではPCR検査やワクチン接種に従事する従業員など、現場で作業をするデスクレスワーカーの生産性を向上させるプラットフォーム。管理者は従業員のスケジュールを一元管理および自動化できる。また、SMSなどのメッセージング機能もあり、リアルタイムにコラボレーション可能。Johnson & JohnsonやDHLなどを顧客に持ち、これまでにスケジュールを管理した回数は3500万回を超えるという。

2013年創業、本社はサンフランシスコ。SoftBank Group等から今回調達した$75Mは、チームおよび海外展開の加速に活用する予定。

5.「アフリカ向けKYC」Smile Identity

[SaaS/KYC] Smile Identity
Series A ($7M) Costanoa Ventures, CRE Venture Capital, Undisclosed Angel Investors, Intercept Ventures, 500 Startups, Khosla Impact, LocalGlobe, Story Ventures, Beta.Ventures, ValueStream Ventures, and Future Africa

アフリカ大陸向けの本人確認プラットフォーム。

アフリカ人向けにID検証および、KYC(Know Your Customer)コンプライアンスのプラットフォームを提供。独自のアルゴリズムを利用した顔認証技術が特徴。現在、ナイジェリア、ケニア、南アフリカ、ガーナなど6ヶ国に展開し、毎月100万件を超えるIDチェックを実行している。また、15の異なるIDタイプ、2億5000万件を超えるIDをカバーしているという。銀行、フィンテック、ライドシェアなどのサービスを提供する企業に利用されている。

2016年創業、本社はオークランド(カリフォルニア州)。Costanoa Ventures等から今回調達した$7Mは、チームの拡大および製品開発に活用する予定。

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