今週の注目5社:オンラインED薬 / ソーシャル投資 / RPA / UX改善 / 開発プラットフォーム

October 2, 2018 今週の注目スタートアップ

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「オンラインED薬」Ro

[Service/遠隔医療] Ro
Series A ($88M) BoxGroup, FirstMark Capital, General Catalyst, Initialized Capital, SignalFire, Sinai Ventures, Slow Ventures, Torch Capital and Tusk Ventures

ED治療薬を遠隔医療で処方してくれるサービス。

アプリで病歴やセクシャルヘルス、現在処方されている薬、アレルギーなどを入力すると、2時間以内に米国の医師免許を持つドクターが内容を確認してくれる。後はチャット・電話・ビデオなどでフォローアップし、ED薬を処方してくれる。薬は自宅まで郵送され、毎月か四半期毎に自動的に補充される仕組み。価格は、オンラインでの診断は$15/回、処方箋代が$8–$300/月。ユーザーは100万人以上で、売上高は年初の7倍に成長し、数千万ドルという。今後は、月額$129の禁煙キットサービスも展開。

2017年創業、本社はニューヨーク。FirstMark Capital等から今回調達した$88Mは、新サービスの拡大に活用する予定。

2.「ソーシャル投資」Matador Trading

[App/金融] Matador Trading
Seed VC ($2M) Greycroft Partners

ソーシャル機能を備えた「株取引」アプリ。

「Robinhood」と同様、手数料無料の株取引アプリ。アプリをダウンロードするだけで、口座は0円でも開設でき、デポジットや引出手数料もかからない。特徴は、友達がどんな株を売買しているかがわかる点。ニュースフィードの様に、友人が売買した株式の情報が共有される。友人だけでなく、コミュニティ全体でどの株が毎日トレンドになっているのもわかるという。

2015年創業、本社はニューヨーク。Greycroft Partnersから今回調達した$2Mは、引き続きサービスの拡大に活用する予定。

3.「RPA」UiPath

[SaaS/ロボット] UiPath
Series C ($225M) Accel, capitalG and Sequoia Capital

直感的な操作で、豊富な機能を備えたRPA(ロボットプロセスオートメーション)ソフトウェア。

日本だけで555社、世界中にAutodesk、BMW Group、Huaweiなどを含む1,800社以上の導入実績を持つRPA業界のリーディングカンパニー。Excel、AccessのようなWindowsのアプリケーションから、クラウドサービスを含むWebアプリケーションの操作、ERPやCRMなどの基幹システムまで幅広く対応しており、連携して業務を自動化できるのが特徴。マウスによるドラッグ&ドロップで操作できるなど、直感的でわかりやすいインターフェースも好評。年商は、21ヶ月の間に100倍($1M→$100M)に拡大し、評価額は$3Bを超えるという。

2005年創業、本社はニューヨーク。Sequoia Capital等から今回調達した$225Mは、採用および、インドなどの海外市場の拡大に活用する予定。

4.「UX改善」WalkMe

[SaaS/CRM] WalkMe
Series F ($40M) Insight Venture Partners and Mangrove Capital Partners

WebシステムのUX改善ツール。

吹出し表示や入力内容の自動チェックなどの豊富なガイダンス機能で、Webシステムのユーザーの操作手順を視覚的にナビゲートしてくれるソフトウェア。既存システムを変更することなく導入でき、サポート業務の負荷を大幅に削減できるという。Delta、HP、T-Mobileなど、世界中に2,000以上の顧客を持つ。今回の調達で評価額は$1Bを越え、ユニコーンの仲間入り。日本では、日立ソリューションズが販売代理店契約を結んでいる。

2011年創業、本社はサンフランシスコ。Insight Venture Partners等から今回調達した$40Mは、ヨーロッパやアジア市場の拡大に活用する予定。

5.「開発プラットフォーム」GitLab

[SaaS/開発] GitLab
Series D ($100M) Google Ventures, ICONIQ Capital and Khosla Ventures

オープンソースのソフトウエア開発プラットフォーム。

GitHubなどと同様の、Gitリポジトリ管理ソフトウェア。ソースコードの閲覧・共同編集や簡単なバグ管理、SNSなどの機能を備えた開発者向けのサービス。特徴は、プライベートリポジトリを無料で作ることができる点。リーディングカンパニーのGitHubがMicrosoftに買収された後、インポート数が10倍に急増するなど、人気が爆発しているという。Sony、Nasaなど100,000以上の組織で活用されている。今回の調達で評価額は$1Bを越え、ユニコーンの仲間入り。2020年のIPOを目指しているという。

2014年創業、本社はサンフランシスコ。ICONIQ Capital等から今回調達した$100Mは、引き続き開発費用に活用する予定。

ブログの更新情報をメールでお届けしています。

米国の注目スタートアップ情報 テックトレンド スクラムベンチャーズの投資先インタビュー
などをブログで発信しています。合わせてメールでもお届けしていますので、お気軽にご登録ください。

ニュースレター登録

でも情報発信しています。