今週の注目5社:ドローン衝突回避 / 私物シェアリング / スタートアップスタジオ / ソーシャル書籍 / ライドシェア

January 30, 2018 by Tak Miyata

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「ドローン衝突回避」Iris Automation

2018-01-2801

[HW/ドローン] Iris Automation
Series A ($8M) Bee Partners and Bessemer Venture Partners

産業用ドローン向けの衝突回避システム。

画像認識技術とディープラーニングを用いて、前方の障害物を感知・回避するテクノロジーを開発している。ドローンに取り付けたカメラからの情報をリアルタイムで分析し、障害物を避けるように機体の動きを制御する。重量は300g未満と軽量で、500m先のセスナ機などの移動物体を検出することができる。NASA、Boeing、および画像認識技術の専門家がメンバーに名を連ねる。

2015年創業、本社はサンフランシスコ。Bessemer Venture Partners等から今回調達した$8Mは、サンフランシスコとリノ・タホにある拠点のエンジニアチーム拡大と、トランプ政権が最近発表した UAS統合パイロットプロジェクトへの準備費用として活用する予定。

2.「私物シェアリング」Omni

2018-01-2802

[App/スペース] Omni
Series B (NA) Highland Capital Partners

私物を他人に貸し出すシェアリングサービス。

テントやおもちゃ・バイク・スーツケースなど、普段使わない私物を他人に貸し出して収入を得るサービス。例えば、長期休暇の時しか使わないテントを、週末に必要な人がいれば1日$12で貸し出すといった具合。借り手の家まで、配送、返却時の引き取りをしてくれる。当初は、クローゼットに入りきらない私物を預かるパーソナル倉庫サービス(小物は50セント/月、大物は3ドル/月)のみだったが、眠っている資産(私物)を活用するシェアリングサービスを新たに始め、競合との差別化を図っている。

2014年創業、本社はサンフランシスコ。Highland Capital Partners等から今回調達した資金は、引き続きサービスの拡大に活用する予定。

3.「スタートアップスタジオ」Pioneer Square Labs

2018-01-2803

[Service/スタジオ] Pioneer Square Labs(PSL)
Series B ($15M) Bezos Expeditions, Foundry Group, Greycroft Partners, Madrona Venture Group

検証したビジネスアイディアをスピンアウトさせるスタートアップスタジオ。

まず、PSLのメンバーが起業家と共に4ヶ月でビジネスアイデアの検証を行う。見込みがあると判断されたアイデアを洗練させた上で、経営幹部を集めてスピンアウトさせるモデル。検証時は、”Fail fast”をコンセプトに迅速なプロトタイプの作成、顧客へのテスト、マーケット分析等を行う。2年間で実に80ものアイデアを検証し、9社がスタートアップとしてスピンアウトした。9社の調達額は$26Mに達し、評価額の合計は$100Mに達する。アマゾンのジェフベゾスも投資家として名を連ねている。

2015年創業、本社はシアトル、従業員はエンジニア・データサイエンティスト・デザイナーなど20名以上が所属し、起業家をサポートする。Foundry Group等から今回調達した$15Mは、引き続きサービスの拡大に活用する予定。

4.「ソーシャル書籍」Wattpad

2018-01-2804

[App/書籍] Wattpad
Series D-II ($51M) Kickstart Ventures, Peterson Group and Tencent Holdings

作家と読者をつなげるソーシャル出版プラットフォーム。

誰もが自由に自作の小説などを投稿し、そのコンテンツに興味を持った読者が投票やコメントをして、作家と読者が交流できるサービス。「YouTubeのテキスト版」とも呼ばれ、4億以上のストーリーがアップロードされ、6500万人(2017年の成長率は40%以上)に利用されている。小説などのテキストが主なコンテンツだが、最近はビデオやチャットスタイルのコンテンツにも領域を広げている。アプリは無料でダウンロードでき、プレミアムサービスは$5.99/月、$59.99/年のサブスクリプションモデル。

2006年創業、本社はトロント。Tencent Holdings等から今回調達した$51Mは、AIを活用したプラットフォームの開発費用に活用する予定。

5.「ライドシェア」Uber

2018-01-2805

[App/自動車] Uber
Series H ($1.25bn) Dragoneer Investment Group, Sequoia Capital, SoftBank Group and TPG Capital

アプリで配車を依頼できるオンデマンドサービス。

GPSを活用し、アプリで行き先を入力するだけで近くにいるドライバーが迎えに来てくれる配車サービス。支払は事前に登録しているクレジットカードなので現金を持つ必要もない。世界84ヵ国、760以上の都市でサービスを展開する言わずとも知れたライドシェアサービスのリーディングカンパニー。2017年のデータはまだ公表されていないが、2016年の取扱高(顧客が運転手に支払った金額)は200億ドル、売上高は65億ドル。

2009年創業、本社はサンフランシスコ。今回の$1.25Bという大型調達でSoftbankが筆頭株主(15%)となった。更に2019年にIPOも計画させているとのことでますます目が離せない。

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