今週の注目5社:デジタル銀行 / 保険データAPI / 少額株式投資 / Chatマーケティング / 建築現場管理

October 12, 2017 by Tak Miyata
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今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「デジタル銀行」Chime

2017-10-0901

[Service/金融] Chime
Series B ($18M) Aspect Ventures, Cathay Innovation, Crosslink Capital, Forerunner Ventures, Homebrew, Northwestern Mutual Future Ventures and Omidyar Network

デジタルネイティブ世代向けのモバイル銀行サービス。

登録すると銀行口座とVISAのデビットカードが発行される。アプリで全て管理でき、月額の利用料や当座貸越手数料等の手数料は一切かからない。代わりに、発行されたデビットカードでの取引額の1.5%が売上として徴収される仕組み。また、取引金額の端数をわざと切り上げ、差額を自動的に預金するサービスもあり、Chimeユーザーは平均的な貯金額の3倍程度を預金している。2014年にサービスを開始後、口コミでサービスが広がり、既に20代後半の顧客は50万人にものぼる。今年度の取引額は$1Bに到達する予定とのこと。

2013年創業、本社はサンフランシスコ。Cathay Innovation等から今回調達した$18Mは、新たな顧客獲得のためのマーケティングに活用する予定。

2.「保険データAPI」Boost Insurance

2017-10-0903

[Service/保険] Boost Insurance
Seed VC ($3M) Greycroft Partners, IA Capital Group, Nephila Capital, Norwest Venture Partners and State National Companies

旧来の保険会社とInsuretechスタートアップがデータ連携できるプラットフォーム。

”Boost Insurtech Platform”という保険APIを通じて、保険料率やデータ分析結果などを提供し、Insuretechスタートアップが、革新的な新商品を開発するための手助けをする。旧来の保険会社にとっては、新商品の開発やInsuretech企業とのパートナーシップ契約をアウトソースできるメリットを持つ。顧客は法人(B2B)で、ターゲットとなる損害保険市場は$600Bにものぼる。収益はサービスを利用するInsuretechスタートアップとシェアする仕組み。2018年の初期に最初のパートナーとなるスタートアップを立ち上げる予定。

2017年創業、本社はニューヨーク。Norwest Venture Partners等から今回調達した$3Mは、スタッフ陣容の拡大に活用する予定。

3.「少額株式投資」Stockpile

2017-10-0905

[Service/金融] Stockpile
Series B ($30M) Arbor Ventures, Eight Roads Ventures, Hanna Ventures, Mayfield Fund and Wang Ventures

指定した金額分の株式を購入・プレゼントできるアプリ。

株数ではなく金額を指定できるため、数ドルしか持っていないユーザーでも簡単に、AmazonやAlphabet(Google)のような一株約$1,000の株を購入できる。無料で使用でき、手数料は取引毎に99¢支払うのみ。AppleやDisneyやTeslaなどを含む1,000以上の企業から選ぶことができる。ミレニアル世代をターゲットとしており、親の許可があれば18歳以下の子供でも使用できる。実際30%の会員が18歳以下とのこと。また、Target、Safeway、Lowesなどでギフトカードとしても販売されており、$50、$100などの金額分の株をギフトカードとしてプレゼントすることもできる(株がいらない場合は、金券としても活用可能)。

2010年創業、本社はパロアルト。Eight Roads Ventures等から今回調達した$30Mは、更なるミレニアル世代のユーザー獲得に活用する予定。

4.「Chatマーケティング」Drift

2017-10-0902

[Marketing/チャット] Drift
Series B ($32M) CRV, General Catalyst, HubSpot and Sequoia Capital

チャット対応を各社のHPに簡易に埋め込めるサービス。

各社のホームページやアプリに訪れた顧客と、チャットを通じてコミュニケーションをとる機能を簡易に実装可能。顧客は、時間のかかる「問い合わせフォーム」ではなく、その場で聞きたいことをチャット経由で質問できる。料金プランは、100コンタクトまでの無料プランから、50,000コンタクト・自動的に返答してくれるチャットボットを搭載した法人向けの$1000/月まで様々なオプションが用意されている。既にTwilio、WeWork、MongoDBやAdRollを含む5万社以上の企業で活用されている。

2014年創業、本社はボストン、従業員は現在55名。General Catalyst等から今回調達した$32Mは、サンフランシスコへのオフィス拡大と100名以上採用するための費用として活用する予定。

5.「建築現場管理」PlanGrid

2017-10-0904

[SaaS/建築] PlanGrid
Series B-II ($6.88M) Sequoia Capital and Tenaya Capital

建設現場の図面をクラウドで一括管理・編集できるサービス。

これまでは紙で管理していた数百枚以上にもおよぶ建築現場の図面をデータ化しクラウド上で一括管理できる。更に実際の建物と図面との設計にズレが生じた場合にも、その場で写真を添付したり、修正情報を書き込んだりすることができる。アプリを利用すれば、あらゆるデバイスからリアルタイムに図面を編集でき、元請け業者や下請け業者にも簡単に共有可能。既に72カ国、1万以上の企業に導入されており、50万件以上のプロジェクト、50億枚以上の図面データが保存されているとのこと。現在、無料(トライアル)で3週間利用できる。

2011年創業、本社はサンフランシスコ。Sequoia Capital等から今回調達した$6.88Mは、チームの拡大に活用する予定。

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