今週の注目5社:デスクトップ共有VR / ドローンナビ / 隊列走行トラック / マイクロローン / オンデマンドレンタカー

March 2, 2017 今週の注目スタートアップ

今週も一週間の資金調達およびM&Aのニュースから、面白いシリコンバレーのスタートアップを5つピックアップして紹介します。

1.「デスクトップ共有VR」Bigscreen

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[Saas/VR] Bigscreen
Seed VC ($3M) Andreessen Horowitz, Ludlow Ventures, Presence Capital, SV Angel and True Ventures

「VR上でデスクトップ画面をシェアすることができる」プラットフォーム。

離れた場所にいる同僚や友人とVR上でデスクトップをシェアし、あたかも同じオフィスにいるかの様に仕事を進めたり、一緒にゲームをしたり映画を見たりすることができる。マルチプラットフォーム対応、極めてシンプルな使い勝手という特徴を活かして、既に15万人のユーザーを獲得している。現在のβ版は無料で使用できる。

2014年創業、本社はバークレー。今回調達した$3Mは、引き続き開発費用として活用する予定だという。

2.「ドローンナビ」Airmap

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[Service/ナビ] AirMap
Series B ($26M) Airbus Group Ventures, General Catalyst, Lux Capital, Microsoft Ventures, Qualcomm Ventures, Rakuten Ventures, Sony Innovation Fund and YUNEEC

「ドローン専用」のナビゲーションソフト。

ドローンを安全に飛行させるための空域管制プラットフォームを構築している。フライトプランの管理、リアルタイムでの空域情報の把握などが可能で、既に全米のほぼ全ての空港で導入されている。また、世界最大のドローンメーカーであるDJIやYuneecなど全体の約80%のドローンで活用されており、1日に10万回以上のフライトを支えている。

2014年創業、本社はサンタモニカ。マイクロソフト、エアバス、ソニー、楽天等から今回調達した$26Mは、ベルリンとシリコンバレーにあるNASAのエイムズ研究センター内にオフィスを開設し、アメリカ国外への展開のための費用として活用する予定。

3.「隊列走行トラック」Peloton

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[Saas/トラック] Peloton Technology
Series B ($29.7M) B37 Ventures and Intel Capital

トラックの「隊列走行」システム。

トラック間をネットワークでつなぎ、走行の一部を自動化することで安全性の向上及び、燃費の向上を実現するソフトウェアを提供している。前方のトラックがブレーキを踏むと1/10秒後には後方のトラックのブレーキが自動的にかかる。また、前方のトラックは4.5%、後方のトラックは10%燃費を節約できる。

創業は2011年、本社はマウンテンビュー。今年から、2台の隊列走行を実現するシステムのプレオーダーを開始するという。

4.「マイクロローン」Tala

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[Enterprise/ファイナンス] Tala
Series B ($30M) Collaborative Fund, Data Collective, Female Founders Fund, Lowercase Capital

「新興国の起業家向け」のマイクロローンのアプリ。

利用者のスマホから得られる支払履歴やGPSの位置情報など10,000以上のデータを解析し、独自のクレジットスコアを作成。その結果に基づき、5分以内に$10〜$500のローンをスマホのアプリから発行する仕組み。ローンの平均額は$50、利率は11%、返済率は90%以上、借り手の36%は女性。現在、東アフリカ、東南アジアでビジネスを展開している。

2011年創業、本社はロサンゼルス、従業員は現在75名。今回調達した$30Mは、新たな市場である南米と南アジアへの展開に活用する予定。

5.「オンデマンドレンタカー」Skurt

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[Service/モビリティ] Skurt
Series A ($10M) BMW i Ventures, Cross Culture Ventures, Expansion VC, Greycroft Partners, Magic Johnson and Upfront Ventures

オンデマンドで「レンタカーを届けてくれる」サービス。

アプリから乗りたい車を予約すれば、1時間以内にスタッフがその場まで届けてくれる。走行距離や使用期限の制限はない。自社では在庫を持たず、レンタカー会社などの遊休資産を活用している。セダンが1日$21、高級車は1日$59の価格設定で、80%のユーザーはミレニアム世代。現在、ロサンゼルス、サンディエゴ、マイアミでサービスを展開しており、既に何万回もの利用実績がある。

2015年創業、本社はロサンゼルス。BMWを戦略パートナーとして今回調達した$10Mは、他都市へのサービス拡大のために活用する予定。

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